体表面温度検知システムとは

サーマルカメラや赤外線センサーによる体表面温度測定システムは、人の皮膚表面の温度を非接触で素早く検知できる高性能なシステムです。従来の接触式体温計やハンディタイプの赤外線体温計と比較して、測定対象者がカメラの前に立つだけで自動的に体温を測定できるため、業務効率と衛生面の両方で大きなメリットがあります。

 このシステムの最大の特長のひとつは、非接触での検温が可能なため、測定時に対象者同士や測定員との物理的な接触が発生しないことです。そのため、インフルエンザや新型コロナウイルスなど、感染症の流行下でも測定者・管理者・利用者それぞれの感染リスクを大幅に低減できる点が大きな魅力です。また、発熱による体調変化を早期に検知できるため、施設内でのクラスター発生防止や入館時の安全対策としても不可欠なツールとなっています。

 当社製のシステムでは、最大で1秒間あたり45人もの同時検温が可能となっており、多数の人が行き交う場所でも渋滞や混雑を招かず、スムーズな人流を確保できます。そのため、従来のように一人ずつ立ち止まって順に計測するハンディタイプの機器に比べて大幅な省力化が実現し、運用コストや人件費の削減にも大きく貢献します。

 さらに、高度な赤外線センサーと独自のソフトウェアアルゴリズムの活用により、測定誤差はわずか±0.3℃という高精度を誇ります。これにより、誤検知や未検知によるトラブルも最小限に抑えることができ、実効性の高い健康管理・安全管理体制を構築できます。

 近年はAI技術の進化が著しく、顔認識システムを搭載したモデルも用意されています。AIによる顔認識機能により、マスクやメガネを着用している場合でも正確に額部分を抽出して体温を測定できます。これは、感染対策の観点からマスク着用が常態化している現代社会において、特に重要なアドバンテージとなっています。さらに、測定した体温履歴と顔画像とをペアで記録することも可能なため、個人ごとの体温推移管理や万が一の感染拡大時の追跡・報告作業の効率化、監査資料としての利用など、多岐にわたる運用が可能です。

 加えて、アラート機能も標準装備されており、設定した基準温度(たとえば37.5℃以上など)を超える体温が検知された際には自動的に警告音や画面表示で管理者に通知します。これにより、発熱者の早期発見や即時対応が可能となり、施設全体の感染対策の質が飛躍的に向上します。

 このようなサーマルカメラ・赤外線温度測定システムは、多数の人の検温を効率的・安全に行う必要がある場所、たとえばホテル、病院、大型オフィスビル、学校、空港、ショッピングモール、イベント会場などで数多く採用されています。業種や施設の規模・導線に合わせて各種の設置方法や運用シナリオを柔軟に選択できることも導入が進む理由のひとつです。

 今後も感染症対策や健康管理の意識向上とともに、社会全体として高精度・省人化・自動化を実現する本システムがさらに普及していくことが期待されます。


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